皆さん、こんにちは。神奈川県 横浜市 南・港南支部所属 行政書士 近田知成です。
記事投稿第４４回目となる今回のテーマは【成年後見人と連携する専門職について】です。
成年後見人がご本人（成年被後見人等）の為に行う【財産管理と身上監護】支援においては、必要に応じて関連専門職の方々と連携をしてその活動を遂行していく事になります。
また、たとえ実務知識を兼ね備えた成年後見人であったとしても、ご本人の細部にわたる生活・体調（病状）・行動状況について把握することは容易ではなく、その点ご本人の日々の生活における【事実行為】支援を行っている【専門職】の方に様々なことをアドバイスして頂く必要があります。
今回はそのような【後見業務】を円滑に進めるため必要不可欠な連携先となる【専門職】の方々を幾つかご紹介したいと思います。
①【ケアマネジャー（介護支援専門員）】
・【介護】に関する専門家で、介護サービスを受けたい方と介護サービス提供事業者の橋渡し役となる方です。介護認定の為の訪問調査の際に、市区町村から委託を受け当該訪問調査を行ったり、決定した介護認定基準に基づいて具体的な介護サービス内容の計画【ケアプラン】を作成する事も主な業務の１つとなります。（主な所属先は【指定居宅介護支援事業所】や【介護福祉施設】、【地域包括支援センター】等になります。）
後見人としては、（ご本人に介護サービス利用が必要な場合）介護認定に先立つ訪問調査より連携する事となり、後見人という立場からは得難い【介護分野の専門家としてのアドバイス】の提供を受け、またその情報をもとにご本人（被後見人等）に必要な事務手続きや手配を行っていきます。
また、上記【ケアプラン】について、支援対象となるご本人の状況変化（生活・身体精神状況の）によりそのサービス内容計画変更の必要が生じた際にも密に調整し適正を計る事となります。
関連URL：『一般社団法人 介護支援専門員協会』http://www.jcma.or.jp/index.html
②【介護福祉士】
・実際の介護の現場において高齢者や障がい者の方々の日常生活介護（食事や入浴、排泄などの介護）を行う専門職です。活動の場は幅広く、介護施設、訪問サービス、通所介護と多岐に渡ります。（ホームヘルパーの方は在宅介護が専門となり【介護福祉士】の方はその点より職域が広いとも言えます。）
日常生活に支障のある【被後見人等】の生活支援においても密接に関わりのある職業であり、被後見人等の生活基盤が施設であっても在宅であってもその方の【最新の心身状況】に触れている方となりますので、後見人としても情報共有と連携が必須となります。
後見人の仕事として【介護】などの【事実行為】は含まれ無い事は以前の記事でもご紹介しましたが、そうであるからこそ介護の現場で実際に活動されている方の意見には真摯に耳を傾け、時には議論もし、被後見人等が【本人らしく】生活をする為のより良い道を模索していかなければなりません。
関連URL：【公益財団法人 日本介護福祉士協会】http://www.jaccw.or.jp/home/index.php
関連URL：【全国ホームヘルパー協議会】https://www.homehelper-japan.com/
③【ソーシャルワーカー】
国家資格である【社会福祉士】の資格を持ち、高齢者福祉施設、障がい者福祉施設、医療機関、行政機関等で日常生活の困り事や心配事の相談支援を行っている方です。
①【ケアマネージャー（介護支援専門員）】が介護分野においての専門的な相談先であるのに対して、【ソーシャルワーカー】は社会福祉全般がその職域対象となり、より幅広い分野での相談先となっています。
後見活動の場においては高齢者・障がい者福祉施設勤務のソーシャルワーカーの方はもとより、医療機関に在籍し【医療ソーシャルワーカー（MSW）】として患者さんやご家族の相談支援・情報提供サポートを行っている方についても関係職種として連携を取る事になります。
関連URL：【公益社団法人 日本社会福祉士会】http://www.jacsw.or.jp/
関連URL：【公益社団法人 日本医療社会福祉協会】https://www.jaswhs.or.jp/index.php
ごく簡単な形とはなりましたが、今回ご紹介したどの【専門職】の方々も（被後見人等）ご本人の生活・健康状態の安定においては【欠く事の出来ない重要な支援者】であり、後見人として連携を図っていく必要があります。
その為にはこれら関係職種の方々の活動内容・職域等についての理解もまた必要なのではないかと思っている次第です。
関連URL：【成年後見人制度について】：【成年後見とライフプラン】
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