【終活ノート記載事項②】

前回同様、第29回記事も引き続き【終活ノート記載事項について】記述していきます。


②【要望

要望事項】については以下のポイントを踏まえ書き込んでいきましょう。

身体が不自由になった時の要望】

介護についての心配事や要望【介護認定申請・デイサービス・特養老人ホーム・高齢者福祉施設利用についてどう思っているか・認知症になったときの対応成年後見制度利用・見守りや財産管理等についての要望・その他付随情報として「かかりつけ医」の事や「持病」「お薬のアレルギー」について】等

これらの事柄は、身体が弱くなっていく【ご本人の側】からあらかじめ意思表示をご家族におこなっておく機会は余り無いと思われますので、後々のご家族にとっても大切な資料となり得ます。

また、以外に重要なのが【服薬事項】で、【おくすり手帳とかかりつけ薬局】があればそれらについてもコピーを添付しておくなど工夫が必要です。


終末期医療についての要望】

大病を患った場合に【余命告知を受けるか否か・延命治療を望むのか否か・緩和ケア病棟への入院についての要望・尊厳死についての自身の考え方・亡くなった後検体を望むか否か】等

上記の事柄どれ一つとっても気軽に考える事など出来ないものばかりです。自分の事として改めて捉えるのでさえ苦痛を伴うのですから、ましてご家族の側からは容易に聞き取る事は困難でしょう。

ご家族の側から聞きにくいこれらの事項ほど、事前に【ご本人の要望】として【記録に残しておく】方が互いに心理的苦痛を伴わないで済むのではないでしょうか。


葬儀・お墓・供養についての要望】

葬儀の形【ワンデー葬儀・通夜告別式・ファミリー葬】・【宗教や宗派について】・【誰を参列者として呼んでほしいか・逝去の連絡のみで済ましてほしい方の名前と連絡先】・【葬儀の費用について】等

お墓についての考え方【既に手配しているか否か・どれくらいの予算で(費用の負担をどうするか)・どのような場所を希望するか】【実家に先祖のお墓があればそこに入るか否か親族との連絡調整)】また、【お墓は持たずに手元供養を望むであったり、散骨を希望するならばその旨】【仏壇・仏具についての要望】等

これらの事項については、考えは方は正に千差万別でそれぞれの方々にそれぞれの正解があるものですので、自身の明確な意思として残しておく事はとても重要です。また、取り得る選択肢の多様さに比して実際ご本人の死後ご家族に与えられる時間的余裕はほとんどありません

ご自身なりのこだわりをもった供養の形があるのなら【終活ノート】に記録し、後にその形に沿った手配を行ってもらえるよう準備しておきましょう。

お墓や葬儀についての情報他の記事投稿の際に別途ご紹介していきたいと思っています


客観的情報

当該情報については、相続時の各手続きの参考資料として大変有用なものとなりますので、【自分史】や【要望事項】に比べ幾分注意力を持ち、【正確に】記述していくように心掛けましょう。


財産情報(財産目録)

土地・建物について【所在地・地番・地目・家屋番号・種類(居住用のみならず貸付地や貸付建物、名義だけ持っている山林等も)】等

預貯金について【口座開設銀行・郵便局など金融機関名・口座番号・口座開設店舗支店名・口座種類・金融機関担当者の名刺などがあれば当該名刺】等 株式・信託関係情報【商品名・取引会社名・担当者名・証書等コピー】等 貸金庫について【契約金融機関名・貸金庫番号・届出印情報】等

その他【貴金属動産について・絵画・ゴルフ会員権・自家用車情報】等

負っている債務について【金融機関借り入れや保証債務等あれば、借り入れ先・借り入れ金額・ローン返済状況・返済期間・借り入れ目的】等

出来る事ならば、【最新かつ正確な】情報を載せるべく【不動産登記事項証明書】や【金融機関証明書類】を請求し記述する方が無難かもしれません。ただし、どの様な形でこの情報を残すにせよ【保管】については細心の注意を払うよう心掛けて下さい。

また、預貯金債務においては【変動】が不動産に比べ起きやすいものですので、古い情報をそのまま放置せず、折を見てその内容を現在の状況に更新し記述する事も大切です。


前回記事内でも申し上げました通り、【終活ノート】記載事項は後に作成するかもしれない【遺言書】のとなる重要情報となります。その為、【遺言書作成を現実的にお考えの方(【終活ノート】作成のみに留まらず)は特に、【記載事項を正確に残す(特に財産目録部分)】と【保管場所に気を配る】、この2点留意するようにしましょう。

関連URL:【終活ノート記載事項①】 :【遺言書作成前のステップ①】

【遺言書作成前のステップ②】

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